徒然。

理想と現実と

感城の城主だもんね

心って色んな例え方があるよね。っていう話。

例えば哲学のおじいちゃん先生は「島」に例えてた。島の中に行くにつれて標高が高くなっていって、中心部がいわゆる"親友"のような感じらしい。

 

私は昔から心は城だと思ってる。私だけのお城。代替わり無し。天守閣で、テッペンで私はいろんな景色を見下ろしながら住んでる。ある時はめちゃくちゃお花が咲いてるし、ある時は雨が降ってる。そして人も沢山訪れる。

訪れるって言っても、お城の周りにはお堀があっていつも守ってるから、まず中まで入れるのに時間がかかる。お堀から正式に入るには大手門で通行手形が必要で、例えば「好きなアーティスト同じ手形」とか、「話しが合いそう手形」とか、「キャラが濃い手形」とか。そういう人はヨシヨシお通りって言って通しちゃう。

逆に「ウェイ手形」とか「距離の詰め方が早い人手形」とかそういうの持ってる人は「あっそれウチじゃ効かないんすわ」って言って帰ってもらう。まぁでもこれは本当に乱数で出会った人に過ぎなくて、大半は「同じ学科手形」とか「同じサークル手形」とかで無条件で通すことが多い。

で、通したあと急に私が住んでる所まで案内する訳じゃなくて、それぞれお部屋や階を与えて住まわせる。上に行けば行くほど心許し度が上がる。嫌な言い方すれば格が上がる。あんまり「友達」とか「親友」とかいう格付けをしたくないからこういうの嫌いだけど、やっぱりどうしても差はつくよね。

聞き分けが悪い城主ではないから、なにか訴えたいことがあれば訴えてもらうし、むしろ直訴してもらうことで評価が上がる人もいる。朕だってそれくらい考える。うん。ただやっぱり城主とは反りが合わない人もいて、でも別に合わないからって追い出そうとは考えたことない。そういう人もいるよなぁハッハッハって感じ。

ただ城主に不届きしたら地下牢にぶち込む。表向きは城の中に居るけどその実絶対に関わらない所にいると言うか。でも不届き=即地下牢じゃないんだよね。私自身人を傷つけること(不届き)って多分沢山してしまっているし、少々傷つけられたところで(そりゃそれなりにヘコむけど)「絶交!!!!さよなら!!!!!」とはならないし、一発で嫌いになるほど子供じゃない。

ましてや行為と行為者を別のものとして考える性格なので、行為は許せないままでも行為者のことは好きとかも沢山あるよ。もちろん畳み掛けるように嫌なことばっかされたら堀に突き落とすけど。というか「嫌がってるサインにも気付けない人」を落とすかな。朕、短気だもんね。そういう人は城に置きたくない。

 

で、前にこんな物騒な話しといてアレなんだけど、私は感城(感情、ただのダジャレ)に住んでるみんなが住みやすい環境を作りたい。城主だからね。でも一方で城に住んでる人の顔色ばっかり伺って生きるのも嫌だ。城主だからね。

矛盾してんだよね、わかってる。のびのびと生きながら人を傷つけないって、めちゃくちゃむずかしい。ただでさえ城主は気が強くてすぐ抜刀しちゃうから、気を抜かないようにしなきゃっていつも思ってる。

でもね、ちょっと泣き言を言うとね、これ結局人生を平和に歩んできた者勝ちなんだよねって思うの。悔しいな。

だってずっと平和なら刀の抜き方も知らなくていいんだもの。ウチの城主は何回か殺されそうになったことがあって、何回か城落とされそうになったことがあって、もう必死で必死でなんとか守ろうとして一生懸命覚えた護身術が抜刀なんだよね。

昔自分を守るために身に付けた術が今や人を傷付ける道具にしかならないの。この虚しさ。イヤだなぁ。一番嫌なのは、それを言い訳にして傷付けることを正当化しそうになる自分。

 

城主、頑張るね。城主だもんね。しっかりしなきゃね。胸張って善政敷いて生きなきゃお城が廃るね。お城は城主のものだけじゃないもの。雨が降って浸水したらちゃんと治水工事をするし、桜が咲けばみんなでお花見する。そういう城にしていこうね。